ホラー文庫じゃなければなぁ

アリス―Alice in the right hemisphere (角川ホラー文庫)

　ちょうどサヴァン症候群のことを調べていた時に見つけて、興味を引かれて買った本。
　何というか、「ホラーとしては」いまいちシメが弱いかんじで、さぁ明日に向かって踏み出そう、みたいなのはいただけないと感じてしまった。
　僕はホラーは後味が悪くてナンボだと思ってる人間なんで、この黒い背表紙の文庫本ならもうちょっと徹底的に世界を破壊してくれてもいいんじゃないかと言うのが素直な要望。
　フィルターさえかかっていなければ、イメージが綺麗というか無機質な感じがするので結構楽しめると思います。
　認識論みたいなものは結構参考になったし*1。
　ただ、数学系統の理論がさっぱりわからない僕にとっては、フラクタルってなんなんだかさっぱり理解できなかったのでその辺はちょっと残念でした。
　やっぱり本読むなら全部楽しまないと損なんだけどなぁ。お金と時間を消費しているわけだし。

*1:闇影は本を読んでいるときにネタを拾おうとする人間です。