まんが

 駅のホームでジャンプ読んでたら、古希過ぎた方に声を掛けられました。
 曰く、「それ、ジャンプ? 最近の人は大きくなってもそんなん読むんやなぁ。小学生か中学生が読むもんやと思ってたけど」。
 普段なら隣から話しかけられても愛想悪く答えを返すだけなんですが、仕事の帰りだと妙に人当たりが良い(当社比)僕。
 思わず受付モード全開(笑)の笑顔で答えました。
闇:「いや、最近の雑誌ってどちらかというと中高生向きですし、まぁ、息抜きですから」
老:「うん、あんたはそんな顔しとるわ。けど、子供がそんなんばっかり読んでいるのは感心せんなぁ。若いうちはちゃんとした本読まんと」
 氏は「わしなんかこの年になって英語なんてもうほとんど覚えていないけどな」と言いながら、読んでいた日英対訳の「武士道」をちら、と見せてくれました。
 わざわざ英語を学び直している、それだけでもちょっと尊敬したのですが、氏は加えて自分の思想などをしっかりみっちり語ってくれました。
 曰く、この年になっても学ぶことは重要である。
 曰く、日本には日本の文化があるのだから、外国のマネばかりせずに後世に伝えないといけない。
 曰く、躰が動くうちは年金なんかに頼らずに自立しなくてはいけない。
 僅か2,3分でしたが、こういう人がいるから日本もまだまともでやっていけてるんじゃないかって気がしました。
 世の中、僕みたいな非生産的で反社会的(笑)な人間ばかりだと立ち行かない。
 彼にはまた会いたいです。